囲炉裏の暖かさ

1月プログラムで宿泊した山の学校「レーベンス・シューレ」には、大きな囲炉裏があります。

 

いまでも、地方の古い日本家屋には囲炉裏が残っているところもあるかもしれませんが、小学生の子どもたちにとっては囲炉裏を囲んで食事をした経験など、もちろんありません。

 

囲炉裏の火を利用して、1日目の夕食は鍋料理を、2日目の朝食は雑炊を、昼食はお餅を焼いて、みんなで暖をとりながら食べました。囲炉裏は子どもたちとスタッフあわせて10人がちょうど周囲に座れる大きさで、全員が互いに向き合って座っているため、会話も自然と弾みます。食事以外でも、子どもたちは自然と囲炉裏に集まり、トランプやおしゃべりを楽しんでいました。

 

「かつての日本では、囲炉裏が各家庭におけるコミュニケーションの中心的な役割を果たしていた」と何かの本で読んだ記憶がありますが、熱々の料理をみんなでつつきながら、外での雪遊びの体験を子どもたちが嬉しそうに話すのを眺めていると、昔の日本人にとって、囲炉裏は体だけでなく心もポカポカと暖かくしてくれる大切な存在だったことを実感できます。