映画をつくるということ

映画制作が子どもたちにどんな良い影響を与えるのか、といった難しいことはわかりませんが、ひとつだけ確信をもって言えるのは、普段の生活では自分自身や周囲(家族・友人)が気づかなかったような才能や個性を、子どもたちが存分に発揮する場面が数多くあったということです。

 

映画制作は集団作業であり、全員で一致団結して互いに協力することが必要不可欠です。それと同時に、制作過程においては脚本(シナリオ)/ 演出(監督)/ 撮影 / 出演(演技)/ 編集といった様々な役割があり、魅力的な作品を完成させるためには、すべてのパートが重要です。そして、子どもたちは自分が担当した様々な役割のなかで、素晴らしい働きを見せてくれました。

 

たとえ、学校では勉強やスポーツや友達づくりが苦手だったとしても、そんなことは、映画制作において何の関係もありません。面白いストーリーを考えるのが得意な子、抜群の演技力を持っている子、ビデオカメラで素敵な映像を撮影する子、パソコンでテキパキと編集する子、監督として全体を仕切るのが上手な子、今回参加した子どもたちは、映像制作を体験することで、自分や仲間の内側に隠れていた新しい魅力を、数多く発見することができたのではないでしょうか。